ピョーブウェに到着し、取り敢えず本線を見ると、いましたいました、LRBE。比較的きれいなMR標準色のLRBE65。牽引される小型客車LRBTも白色が眩しい美しい塗装状態。
と、その南側に1両でぽつんと停まっているキハ52を発見! RBE5009(キハ52 153)でした。
以前はピンマナ所属(現在もピンマナ所属ピョーブウェ駐在と推測される)で、バガン運用に入っていたり、"2ndTrain"では複線区間を走る単行列車として登場していました。下車してきたMRスタッフに「この列車はどこゆき? 何時に出るの?」と突撃取材。スタッフから
- この列車はピョーブウェから西にあるショウメングァゆきである。発車時刻は午後1時
- 折り返しの列車は明朝6時発でピョーブウェに戻ってくる。
- ショウメングァには何もない。スタッフたちはRBE車内泊(我々が云うところの「レイローイン」方式)
と概略を聞いたところで、私の気持ちはほぼ固まっていました。
「外国人は乗れるの?」
「私もショウメングァまで行きたいんだけれど、RBEに泊めてくれる?」
乗りたいアピールの私に、苦笑いしながら「オーケー」と云ってくれるスタッフ。じゃぁ、また後で、と別れて、出札に切符を買いに行く。
maya「ショウメングァまできっぷ下さい」
出札氏「ん? 次の列車は午後1時ね。……ピョーブウェに戻ってくるの?」
maya「この列車に泊まって明日の朝帰ってくるつもりなのです」
出札氏「たぶん終点(ショウメングァ?)から夕方の列車があるから今日帰ってこれるよ」
maya「えっ!?」
まぁ、キハ52に泊まるもよし、帰ってこれるもよしなので、どちらでも良かった。
YONE PIN KWETにて列車交換。
Pyawbwe(4):RBE5009(キハ52 153、乗)
Pyawbwe(1):RBE2585(キハ141-10、乗)+RBE5045(キハ142-8)+RBE2555(MR-124、無動力トレーラー)
実際には別の列車とYONE PIN KWETで交換、運転士や駅員に親切にしてもらい、折り返せた。時間的には私が辿り着いた交換駅のYONE PIN KWETの次の駅がショウメングァだと思われる。行き(山登り)が片道約3時間、帰りはダウンヒルでもあるものの、かっとび運転士で片道約2時間。
※Pyawbwe1/2の時刻表(Pyawbweや主要駅に掲示されている)には20の駅が記載。YONE PIN KWETは10駅めであった。
★この路線について★
実は下調べをしていたので、この路線の正体はわかっていた。
ミャンマー政府・国鉄が今世紀進めている、合計13の各プロジェクトからなるThe National Railways Network Projectの1つ「Pyawbwe-Natmauk-Magway Railway Project」の一部である。
- 2010/1/16 Pyawbwe-Ywataw(Natmauk) 開通
- 2013/3/13 Ywataw(Natmauk)-Natmauk(新駅) 開通
- 2009/12/19 Magway-Kanpya 開通
- http://www.burmalibrary.org/docs08/NLM2009-12-20.pdf
- Magway側でも大学通学などの利便の為、一足先に近郊路線が開通していた。3駅と短い路線だが、マグウィ教育大学、マグウィ薬科大学、マグウィ技術大学などがある。
- Natmauk(新駅)〜Kanpya間は建設中と思われる。
今回乗った区間の概要。東から西へ。
- Pyawbwe
- Ywataw(Natmauk)
- 管区境・峠にある駅以外何もない駅。Ywatawと云う地名は割とポピュラーでビルマ語エリア各所で見られる。ネピドー〜ピンマナの間にある駅もYwataw。そのためか、Natmauk郡にあるこの駅は、Ywataw(Natmauk)とフルネームで呼ばれる。ユアトーナッマウク。
- YONE PIN KWET
- Ywataw(Natmauk)から一旦線路は南を向く山塊を目の前に据えたダイナミックな地形のなかにある田舎駅。実際の場所は、ここと思われる。こちらの資料からも確認できる>http://www.themimu.info/sites/themimu.info/files/documents/Tsp_Map_VL_Natmauk_Magway_MIMU154v03_19Dec2013_A1_0.pdf
- (未踏)ショウメングァ
- キハ52停泊地。Mapcartaには想定される場所に"Shawgyaung"と云う地名がある。http://mapcarta.com/14939536
- (2013年8月通過)Natmaukナッマウク(旧駅)
- (未踏)Natmaukナッマウク(新駅)
- ナッマウク市街地の西の果てにある。
☆運用解析☆
- ピンマナ所属ピョーブウェ駐在RBE3連
- Pyawbwe(1):NatMaukナッマウク(新駅)1320-Pyawbwe1840○ヨ
- Pyawbwe(2):Pyawbwe0500-NatMaukナッマウク(新駅)1020
- ピンマナ所属ピョーブウェ駐在RBE単行
- Pyawbwe(3):ショウメングァ0600-Pyawbwe0900
- Pyawbwe(4):Pyawbwe1300-ショウメングァ1600○ヨ
※Pyawbwe3/4は、Pyawbwe・中間駅とも駅に時刻表掲示がないため、運転士からの聞き取り(4は実績も加味)情報
ThaziゆきLRBE列車(列車番号不詳):LRBE65+LRBT207+LRBT206+LRBT220
ThaziゆきLRBE列車は1200発。Pyawbweに来るThazi発は0500らしい。
LRBE65もやはりタイヤ駆動。鉄車輪はレールガイドの役割を担い、駆動はしない。
昨夜の水害区間もあってだろうか、マンダレー本線は壊滅的状況で、ちょっと遅れれば乗れるかなと甘く考えていた11Up(※注:定時運転の場合、乗れません)は運休。
ピョーブウェ駅の副駅長さんが提示してくれたのは、各駅停車に近い1Up(P2230-MDL0400見込)と、急行3Up(P0400-MDL0700見込、こちらがオススメとの談w)の二択。結局先に来た1Upに乗車。結果はPyawbwe2355-Mandalay0527(定時から約9時間遅れ)
結果的にPyawbweでは昼3時間、夜6時間待機した。特に何もない街道町だが、駅売店のシャーク*1は半分凍っていておいしかった。当日夜の列車でネピドーでの会議へ向かうと云う副駅長をはじめ、駅員の皆さんにもよくしていただいた。ありがとうございました。たぶんまた行きます。