芸術選奨 文部科学大臣新人賞、第130回芥川賞候補
なんだかんだ云いつつ? 絲山秋子さんの作品が気になっていて、こちらも読みました。
宝くじで大金をあて、碧い海が美しい福井県敦賀で仙人のような生活を送る主人公と、彼とゆるく繋がる数名との物語。
- 作者: 絲山秋子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/12/22
- メディア: 文庫
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ファンタジーとみんなに自然に呼ばれる摩訶不思議な存在。役立たずの神様と云うけれど、たぶん死神。
敦賀を訪れた女性との偶然の出会いだったり、過去の同僚の旅で訪問され、また一緒になって別の人々を訪ね歩いたり、浮遊感が面白い。旅にはファンタジーも同行したりして、なんだか面白い。
物語は、主人公のトラウマは晴れることなく、女性は病に倒れ命を落とし、同僚の主人公への想いは遂げられず、終わってゆく。
人生という孤独な旅が描かれた美しくも哀しい物語でした。