本日山梨県民文化ホール 小ホールにて、平成22年度の県高等学校芸術文化祭演劇部門兼山梨県高等学校演劇大会が行われました。
審査員は、篠原久美子さん(劇作家)、高野しのぶさん(劇評)、山口昌信さん(三島南高校)のお三方でした。
地区予選は所用があって見られなかったのですが、定期公演からどのくらい良くなっているか楽しみで見に行ってきました。
【上演順】
- 甲府第一「夏休みの風景 2011」はやおとうじ(既成と云っていいのか?)
- 山梨 「同級生」石原哲也(既成)
- 甲府南 「はたらけ喫茶」 甲府南高校演劇部(生徒創作)
- 白根「南アルプスの少女:演劇部辞めます編」河野豊仁(顧問創作)
- 甲府昭和「冒険授業」中村勉(顧問創作)
- 峡南 「あの電話」宇田川豪大(既成)
【結果】
最優秀賞:甲府昭和
優秀賞一席:甲府南
☆上記2校が関東大会に進出
優秀賞二席:甲府第一
☆2011年8月に行われるサマーフェスティバルに進出
創作脚本賞:甲府南(生徒創作)・甲府昭和(顧問創作)
舞台美術賞:甲府第一
バックヤード賞:甲府第一
【私的感想*1】
母校甲府第一についてがメインです。
本番は素晴らしい出来でした。朝一と云うディスアドバンテージも何のその、ちょっと声量が厳しかったかもしれませんが、終わった瞬間、「関東行ったな」と思わず思ってしまいました。
幕が開いたとき、舞台装置はパーフェクトだと感じました。何回も何回も積み重ねた*2努力の結晶でしょう。進行もほぼ完璧。一高と昭和以外は暗転が気になって仕方がなかったのですが(特に南高は気になったのですが…)、そのあたりは最低ラインとでも云いたげにクリアしていました。
終幕では泣いている観客も多かったです。いいエンディングでした。
しかしながら、『最後のシーンは蛇足。起承転結の結の外にあたる』と云う指摘が審査員からありました。私としても盲点でした。
TVドラマとか漫画とかとは違う芝居としても、ストーリーとしてはあったほうが良いところだと思うのですが、演劇界の既存の文法外と云う感じになるのでしょうか。惜しいです。
西高での初演をされた方が会場にいらしており、「エンディングのメンバーたちくらいの年齢です」と笑ってらっしゃいましたが、嗚呼、私のほうが年上なのか、と一人がっくり(笑)
優秀賞・舞台美術賞・バックヤード賞に充分値する演劇でした。
王道の一高、技巧の昭和、笑いの南高、と云う感じで、1位2位はお好みで一高or昭和かなと思ったのですが……。個人的には、期待できる伸びしろも考えて、関東大会に行かせてあげたかったです。