Intermezzo - Cahier

はてなダイアリから参りました(

ミャンマー(実質)1日目

ミャンマー(ビルマ)について

日本政府は軍政をいち早く承認し、日本語の呼称を「ミャンマー」と改めたが、一部マスコミ(例:久米宏など)では軍事政権を認めない立場から、そのまま、あるいは括弧付き文字表記で「ビルマ」を使い続ける事もあった。ただし「ビルマ」が植民地時代にイギリスにより利用された名称であり、より民族主義的であるとされる「ミャンマー」表記を擁護する意見もある。
#難しいところです。
筆者としては、2010年以降の緩やかな民政移行を是認し、実際に訪緬する事をもって現政権を事実上承認した事とみなし、以降の表記を「ミャンマー」で統一します。民族としてのビルマ族、言語としてのビルマ語などはそのまま表記します。


早朝からヤンゴン環状線を一周*1して、ヤンゴン中央駅で下車すると、そこにキハ52の入った編成がきました。動いているので発車してしまうのかと見ていると、今ヤンゴンに到着したところの模様。駅員に聞くと、「トウチャンカレー方面で、某(その時はよく聞き取れなかった)大学ゆき」との事。「乗車できる」と云う。感激の再開。トウチャンカレー方面には大学が2つ3つあるけれど、どこに何の用事があるわけもなし、取り敢えずどこ行きでも構わないわけで、乗車。


ミャンマー国鉄(MR) 列車番号不詳(ヤンゴン中央駅発ヤンゴン東大学駅ゆき)
Yangon0938→Mah Lwa Gon0950/52→Toe Gyaung Kalay1017/33→Ohk Pho Su1123→East Univ.1143
RBE5002(キハ52109、乗)+RBE2567(平成筑豊鉄道101、無動のトレーラー扱い)


RBE5002(キハ52109)はキハ52108とともに一番最初にミャンマーに向かった盛岡車で、ミャンマー国内で脱線事故に遭い、転覆したクルマ。事故当時、RPで見た写真では損傷具合が酷く、そのまま廃車かと思われましたが、がんばって直したようです。
ヤンゴン中央駅を発車した列車はしばらく環状線と並走、Mah Lwa Gonで分岐し、マンダレー本線に入線。


Nga Moe Yeik1007発車後、1012頃複線上ですれ違い
RBE2546(松浦鉄道MR-302、単行)→1/5に乗る事になります


日本語の「父ちゃんカレー」とほぼ同じ発音で通じて面白い、Toe Gyaung Kalayでティラワ港支線に入りますが、進行方向が変わります。気動車列車なので、そのまま平成筑豊鉄道101を先頭に走れば良さそうですが、トレーラー扱いで、キハ52109を先頭にしないと走れず、機回しになります(^^;;; と、云うわけで、Toe Gyaung Kalayでは機回し後エンジン停止(アイドリングストップ?)、機回し(乗客も乗車したままでOK!)・長時間停車中は近辺住民の物売りが来たりして面白い。
1033頃、出発。


KWAYTMA駅で交換。おそらく東大学かティラワからの列車。
RBE5011(キハ52110)+RBE2549(平成筑豊鉄道108)


バゴー川の大きな橋を渡る。自動車道も併設し、これまた日本の中古車のバスがよく見えて面白い。上流にも下流にも他の橋は見えないので、重要な橋だと思われる。渡橋1107〜1112、渡るのに約5分かかる。
橋を渡って少し行ったところで1115、Aung Thu Kha駅。大きな駅ではないが、結構降りる客がいる。河を渡る需要がある事がわかる。
1123、Ohk Pho Su。客が少し降りる。ティラワ港支線と東大学支線の分岐駅である。3線あるが、ホームは1番線にしかない。東大学支線に入り、列車の速度がいっそう落ちた気がする。この線は2006年開業だが、まったくそうとは思えない線路状態である。だが、沿線にはPC枕木が用意されており、設備を改良するつもりはあるようだ。
途中、駅名標のない駅に停車する。後にヤンゴンで見せてもらった路線図にも載ってない駅だったが、駅舎はあった。乗降客もわりといた。謎である。
1143、East University駅着。降車客は多かったが、あまり大学関係者には見えない客が多い。私に写真を撮る間も与えず、キハ52が機回しを開始。
写真・動画を撮ったり、駅前の様子を眺めていると、もう発車だと云う。
と云うか、もう発車している(汗
朝一のヤンゴン環状線の客車に続き、また飛び乗りである。


East Univ.1155→Ohk Pho Su1213頃→Toe Gyaung Kalay1259
RBE5002(キハ52109)+RBE2567(平成筑豊鉄道101、無動、乗)


1155、East University駅発。
トウチャンカレーに着いたところで、対向列車に先ほどすれ違った編成が来たので、迷わずチェンジ。


Toe Gyaung Kalay1305→Ohk Pho Su1347
RBE5011(キハ52110、乗)+RBE2549(平成筑豊鉄道108、無動)


オーコボスで駅舎・ホームから離れた3番線に停車後、なんとRBE2549(平筑108)を切り離す。「何だろう?」と思うやいなや、エンジン停止。乗客は何事もなかったのように座っている。RBE2549にはいつの間にか乗客がいなくなっていた。特にアナウンスらしい事はしていない気がするのだが。1355、エンジン再起動。


Ohk Pho Su1400→THILAWA1456
RBE5011(キハ52110、乗)単行


1400、3番線から、踏面に輝きのない線路を使ってスイッチバック方式で2番線、1番線へ転線し、1407、先ほどの東大学とは違う、ティラワ港方面へ発車。知らない路線への初入線は、どの国だろうがわくわくして楽しい。先ほどの東大学線よりもへろへろに見えるレールの上をゆっくり進んでいく。ここから先、8回停車したが、どこにも駅名標・駅舎はなかった。踏切や何かの施設の近くで停まるようである。路線図を見ると、2、3の駅名はあったが、どこがどこかは不明。途中、バールのようなものを載せたり、そのバールのようなものと一緒に保線員を降ろしたりする。
1456、終点のティラワ着。ここは駅名標も駅舎もあるきちんとした駅だ。
なんと、2012年10月に発送された札沼線のキハがたくさん停泊している!
思わぬ眼福であった。車両群は、翌日にかけて、ヤンゴン車両工場へ回送された模様。
※帰国後知ったが、このあたりは「ティラワ経済特区」で、我々と同じタイミングで訪緬した麻生副総理が円借款・日本資本による開発の約束をした場所であった。


THILAWA1510→Ohk Pho Su
RBE5011(キハ52110、乗)単行


ティラワの駅は1510に発車したものの、1511、臨港線との分岐点の先で停まってしまう。機関車が行ったり来たりするために、便宜的にどかした模様。この間、キハ52撮影タイムとなった。
#ROKUさんなどは、ティラワ駅に戻ったりしていました(笑
1542エンジン再起動、1545発車。
Ohk Pho Su到着前、東大学方面から先ほど乗ったキハ52編成がやってくるのが見えた。通常ではありえない、走行中のキハ52車内から走行中のキハ52を撮影できた。Ohk Pho Suに先着した東大学発の編成がもちろん先発。我々のキハ52は、平筑108と併結した後、しばらく停車……。斜光が気持ちよい。


Ohk Pho Su1655→Yangon1828
RBE5011(キハ52110、乗)+RBE2549(平成筑豊鉄道108、無動)


地名の読み(現地の人がそう云っている・鉄道ピクトリアルの記述から)

  • Yangon:ヤンゴン
  • Mah Lwa Gon:マラゴン
  • Toe Gyaung Kalay:トウチャンカレー(トウチャンガレー、トウチャウカリーとも)
  • Ohk Pho Su:オーコボス
  • THILAWA:ティラワ


その他メモランダム

  • 乗車券は、6・7番ホーム上にある外国人用きっぷ売場で購入する。ヤンゴン近郊であればどこへ行っても$1(USD)均一。環状線周回でも、どこか往復でも1USD。約90円。
  • 0620頃、ヤンゴン環状線(ピイ本線)上でキハ52を含む2連(車番不詳)とすれ違い。おそらくインセインからヤンゴン中央への送り込み兼用列車。
  • ヤンゴン環状線を周回する列車は、以前は名鉄キハ+トレーラー(RBT)も使われていたが、現在はすべて客車列車と思われる。(RP・RMの既報どおり)
  • ダゴン大学線は3列車ほど見たが、客車列車と思われる。

*1:スムーズにいって約2時間半かかる。公式アナウンスでも約3時間との事