Intermezzo - Cahier

はてなダイアリから参りました(

ノーベル文学賞にル・クレジオ

はいはいわろすわろす、と思っている人は日本に3000人くらいはいるとぞ思ふ。

ジャン=マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオ
大学にいたころはありふれた作家だと思っていましたが、こう、今となっては人口に膾炙しているとは云い難いと云うか。
『海を見たことのなかった少年』とか、まだ持ってるかもしれないし、もう捨てたかも知れない。

ご存じない方もいらっしゃるし、忘却の彼方かも知れないので、一応云っておきますと、私の最終学歴はフランス文学専修だったのでございます。はいはいわろすわろす

【ロンドン=木村正人】スウェーデン・アカデミーは9日、2008年のノーベル文学賞を、デビュー作『調書』でフランス文学界に旋風を起こした小説家、ル・クレジオ氏(68)に授与すると発表した。同アカデミーは授賞理由について「圧倒的な文明化の波が押し寄せる中で、新たな旅立ち、詩的な冒険、官能的な歓喜、人間の探求を描いた」と説明している。

 ル・クレジオ氏は1940年、フランス南部ニースで生まれた。63年の『調書』で主要な仏文学賞の一つ、ルノード賞を受賞。長身と華麗な容貌(ようぼう)でメディアの注目を集め、カミュサルトルらに比せられた。苦難を越えてたくましく成長する十代の生を主題にしてきたが、99年の『偶然』では、青春と対比しながら老いを優しい筆致で描き、新境地を開いた。2006年には来日している。

 賞金は1000万クローナ(約1億4200万円)。授賞式は12月10日にストックホルムで行われる。 

 ル・クレジオさんの作品「はじまりの時」「黄金の魚」を訳した詩人、村野美(み)優(ゆう)さんの話「まず、驚きました。いつか取るだろうとは思っていましたが、こんなに早くとは思いませんでした。2年前、ギュスターブさんが39年ぶりに来日したときに初めてお会いしましたが、私が翻訳した『はじまりの時』の主人公、ジャンのイメージそのままの方でした。身長が高くて背筋が伸びていて、でもとても謙虚でシャイなんですよ。40年以上たゆまず著作に取り組み、40册以上の作品を書いている。巨匠と呼ばれていますが、少年の心を持っている初々しさがあります。心からおめでとうございますと伝えたい」