Intermezzo - Cahier

はてなダイアリから参りました(

観劇記 高校演劇について

不思議なご縁もあるもので、久しぶりに再会した友人と母校の演劇部の定期公演を見に行ったのが2009/9/22の事でした。
県の地区大会が2009/10/25、成長ぶりに驚かせられました。この年頃の1ヶ月ってとても濃密だったんだなぁ、と懐かしく振り返ったりも。
そしてさらに1ヶ月。この日が県大会本番。母校のだけでなく、参加するすべての学校の発表を見ました。結構レベルが高くて驚きます。
私は実は演劇部であった経歴はなく、一緒に行った友人(私より1学年下)の代のを観劇してから興味を持ったようなところがあるのですが、社会人になり、田舎に戻ってきてからはなかなか観劇の機会を得る事ができていませんでした。しかしこうして見ると、高校生の演劇だからと捨て置くのは勿体ないと思いました。確かに一般の観客というのは殆どいません。我ら3人は浮いていたと云っても過言ではないでしょう。しかしながら、母校の後輩をはじめ、高校生の皆さんの熱演はなかなか興味深かったです。
以下、私が気になった点をいくつか。

  • 有名どころの顧問の先生が2,3人いらっしゃる模様。先述の私より1学年下の代は比較的顧問の影響が少なかったかに思えたが、顧問の指導力・影響力は大きいようだ。事実、十何年も前の事なのに、うちの学校以外で印象に残っていた学校の演劇(女の子の一人芝居だった)は、現在の母校の顧問の先生の指導によるものだったらしい。
  • 生徒や顧問の創作劇が多い。6校中5校。これはすごい事だと思います。みんな頑張っていますね。
  • みゅーみゅー!
  • (母校について)舞台装置や照明のレベルが格段に上がっていて衝撃的ですらありました。
  • (母校について)3回目に見るわけだけれど、滑舌が2回目よりイマイチだった印象でそれは残念だったかも。
  • (母校について)音入れに失敗した箇所があり、万事休すと思われたものの、堂々の1位。審査員の先生方3人から、びっくりするほどの高評価をいただいていました。確かに素人目にも、脚本や舞台空間にありあまる魅力がありました。

以下は、審査員の先生方からのご意見(基本的にいい感じに云ってくれる。最後にポジティヴなアドバイスがある感じ)で参考になった部分をいくつか。

  • 6校中1校が既成作品を扱ったが、これを評価。活字から劇を起こす難しさがある。
  • 動作と科白が同時にスタートする事は、本来ありえず不自然(練習を繰り返すうちに、その動作と科白に慣れてしまって起こる現象)
  • 必ずしも科白にフリがいるわけではない。悪く目立つ事もあるので、そぎ落とす事も必要。
  • (母校へのアドバイス)滑舌問題。動きながら喋る場面では噛まないとの指摘。通常場面で滑舌が悪くなるのは「力み」のせいだと云う事。動きながらだと自然に力みが抜けるから、うまく喋れる。リラックスする工夫が必要かも。
  • 何かを探す場面では「探すフリ」になりがちだが、ちゃんと活きた目で「探す」事ができていた演技への高評価。
  • 役者メイクで「目」を書きすぎでは(笑)との指摘
  • 舞台空間を活かす工夫を。センターに集中、正面向き、ばかりになると平板になる。主役が前にいたら後ろを移動する役がいる、とか、斜めの線を使ってみるとか、照明の置き方とか、ハズシがうまいと舞台に緊張感が生まれて良い。
  • 楽しい作品だったけれど、いい意味でもあり、テレビでも見られそうかなと云う意味でもある。「舞台らしさ」も欲しい
  • 悲喜劇が同時進行するのは面白い
  • 役者の造形がステロタイプかもしれないが、でもそれが良い、とも。

で、ちょろっと書いてしまったけれど、母校は失敗しつつも1位の席をいただいて、関東大会へ。
1月下旬で、関東の中でも割と遠い場所なのですが、できれば行きたいなと思っています。