Intermezzo - Cahier

はてなダイアリから参りました(

『かってに改蔵』最終回

id:jounoさんのところで最終回を迎えたことを知り、久々にサンデーを立ち読む羽目に。
以下適当にネタバレしつつ感想。
そう云えば、確かに地丹君が何度か扉を開けかけていたな、と。笑ひ。
部長が外の世界で、「何かと入り用でしょう」と貯めたお金を渡すところとか、結局のところ改蔵君と羽美ちゃんが一緒に暮らすとか、なにぶんオカシイと云うか、ご都合主義的なところは多々あるのだけれども、実はそれはくめっちの最初からの構想であって、だからこそ、いままで彼らは彼らでありつづけていたんだなぁ、とか思う次第。
jounoさんが詳述しているので、難しいことや他の下らない作品との対比はさておき、私が端的に驚いたのはくめっちの思考の健全性でした。この終わり方は、非常に健全であると思う。
終わりを作らなくてはいけない時、と云うのが作家にはあったりするとは思うけれど、この手の漫画(短編不条理系ギャグ)だと、日常シーンで終わる「何となく型エンディング」と云うのが一般的だと思う。
そこに練られたエンディングを用意したくめっち。
最近は、モノを書くことや、書かれたモノに全く興味のない生活を送っているけれども、それと云うのも目に入るものがおおよそつまらない排泄物ばかりだったというのもあると思うのだけれども、これは久しぶりにいい意味でサプライズを貰った、そんな気がします。
地丹君が最後まで出られなかったのは面白く、くめっちの下っ端に対する愛を感じます。
最後に苦言を。本当に久しぶりに読んだのだけれど、画を簡素化しすぎだと思った。
きっとくめっちはもう「部長さんはぁはぁ」とか「山田さんはぁはぁ」とか、したりさせたりするつもりがないのだろうなぁ。精神論としては、それはそれで成長なのでしょうけれども。
さりげなく次作に期待したり、『かってに改蔵』の読んでない巻を読んでみたくなったり。